スポーツ選手が身体を痛めて整形外科や接骨院へ行くと、ほとんどのケースで安静を指示されて受ける治療といえば患部への電気治療やマッサージ。
結果、しばらく通っているのになかなか改善せず。
「いつまで休めばいいんだろう。。。」
「このまま治らなかったらどうしよう。。。」
そんな不安を抱えながら練習を休んでいる選手は多いのではないでしょうか。
今回は、平泳ぎのキックで膝に痛みが出る、いわゆる「水泳膝」「平泳ぎ膝」の改善事例です。
和歌山市在住の14歳女子競泳選手の症例です。
来院までの経過
来院されたのは、部活で競泳を頑張っている14歳の女子スイマー。
2ヶ月くらい前から、練習中に平泳ぎのキックで右膝に痛みが出始めました。
日常生活では痛みはなく、平泳ぎで膝を伸ばす瞬間だけ痛みが出る状況。
当院へ来るまでの約2ヶ月間、近所の整骨院で膝に電気治療やマッサージを受けていましたが、練習を再開すると痛みが戻ることを繰り返していました。
水泳膝と一般的に言われる原因
平泳ぎで膝の内側に痛みが出る症状は、「水泳膝」や「平泳ぎ膝」と呼ばれたりします。
一般的には、平泳ぎのキックを繰り返すことで内側側副靭帯(MCL)など膝の内側へ負担がかかり、炎症を起こすことで痛みが出ると言われています。
そのため、安静にして練習を休み、患部へ電気治療やマッサージなどを行うことが一般的です。
しかし、本当に炎症が原因なら、安静にして炎症が治まれば痛みも改善するはずです。
休んで痛みが取れても、平泳ぎを再開するとまた痛くなる。
つまり、原因は炎症ではないということ。
今回の選手も、まさにこの無駄な状況を繰り返していました。
今回の本当の原因
まず身体全体の状態を確認すると、すぐに原因が膝にはないことが分かりました。
お尻や足の筋肉が硬くなっており、さらに股関節の開きが非常に狭く、動かしづらい状態になっていたからです。
これが今回の膝痛の原因。
平泳ぎのキックでは股関節を開く動きが必要ですが、股関節が開かない状態ではスムーズにキックができません。
それでも泳ぐためには、開きにくい股関節を足の力で無理やり開くしかありません。
その負担が膝に集中することによって、結果、膝まわりに痛みが出ていたのです。
膝に原因がないのですから、膝へ電気治療やマッサージを続けても、平泳ぎを再開すれば痛みが戻るのは当然です。
施術内容
当院では、痛みが出ている膝を強く揉んだり、電気を当てたりする施術は行いません。
重要なのは「どこをどうすると痛いか」です。
RMTで原因を特定し、ゆらし療法で股関節の可動域を狭めている筋肉を整えていきました。
施術前にベッドの上で平泳ぎのキック動作を再現してもらうと、膝に違和感と痛みがありましたが、施術後にもう一度同じキック動作をしてもらうと、先ほどまであった違和感と痛みはなくなりました。
さらに、脚の使い方にも癖が見られたため、自宅で行うセルフケアもお伝えして施術終了。
まとめ
水泳膝は、一般的には膝の内側の炎症や内側側副靭帯への負担が原因と言われています。
しかし、炎症が本当の原因なら、安静にして炎症が治まれば同じ痛みを繰り返すことはないはずです。
今回の原因は、股関節の可動域を狭めていた筋肉の硬さでした。
開かない股関節を足の力で無理やり開きながらキックしていたため、その負担が膝へかかっていたということです。
重要なのは、水泳膝という診断名ではなく「どこをどうすると痛いか」です。
現在通院している治療院で改善がみられない場合は、一度セカンドオピニオンをお勧めします。