捻挫・捻挫癖とは?

画像引用元:足首の捻挫にはRICE処置 | ヨミドクター

捻挫とは、関節に過剰な力が加わることで靱帯や関節包などの軟部組織が損傷した状態を指します。

転倒、着地の失敗、急な方向転換などにより関節が本来の可動域を超えてひねられたときに発生し、特に足首に起こるケースが多く見られます。

捻挫の症状には、腫れ、痛み、熱感、可動域の制限、内出血などがあり、損傷の程度によっては歩行が困難になることもあります。

一般的にはRICE処置(安静・冷却・圧迫・挙上)が初期対応として知られています。

しかし、それだけだと完治までに時間が掛かり、最悪の場合は完治せずに捻挫が癖になるケースもあります。

「捻挫癖」として捻挫を繰り返す場合や、長期的な違和感が残る場合は、捻挫がきちんと完治していないからです。

捻挫をきちんと完治させていれば、捻挫は癖にはなりません。

和歌山市内からいらっしゃった患者さんの場合

「捻挫って癖になるって聞くから、それで何度も捻挫しちゃうのかな?」

先日、市内からいらっしゃった患者さんは、捻挫の古傷で正座ができないということでご来院。

学生時代にバスケットボールで何度も捻挫を繰り返していたそうで、当時の整形外科での診察では「骨には異常なし」と言われ、腫れが引いたら通院も終了。

しかし、いつからか正座ができなくなってしまっていたとのことでした。

捻挫は「癖」ではない!繰り返す原因は“治っていない”

多くの方が信じている「捻挫は癖になる」という言葉ですが、実際には癖になるのではなく、治りきっていないだけです。

治っていないまま活動を再開してしまうことで、靱帯や周囲の組織が不安定な状態が続き、再び負荷がかかることで捻挫が再発するのです。

捻挫の治療ポイントは腱や靭帯にあります。

レントゲンに骨は映りますが、腱や靭帯、筋肉の損傷は写りません。

「骨には異状なし」

その通りです。

整形外科では固定して自然に治るのを待つだけ、腫れが引くのを自然に待つだけです。

今回のケースでも、実際に足首を診ると靱帯の硬化と可動制限が見つかり数分ほど調整しました。

すると施術後、

「えっ!?ホンマに!?」

捻挫治療の施術前施術後

一目瞭然です。

腱や靭帯は非常に丈夫にできているので、一度きちんと治せば簡単には再発はしません。

しかも、何年前の捻挫でも施術で完治は可能です。

一般的によく言われている捻挫の間違い

一部の整形外科では「靱帯が伸びているから筋肉で補う」と説明されることがありますが、実は「伸びた靱帯」ではなく「硬くなった靱帯」が問題。

実際は靱帯が「伸びた」のではなく、「硬くなって正常な動きができない」ことこそが、再発の原因となっているのです。

よくあるテーピング・固定だけに頼ると起こること

応急処置としてテーピングは有効ですが、長期にわたる固定は回復を妨げる要因にもなります。

テーピングのデメリット

  • 皮膚のかぶれ・痒み・水ぶくれ
  • 蒸れて不快感が強い
  • 筋肉が硬くなることで再発のリスクが増す
  • 動作の悪化による別の部位への負担
  • 長期固定による筋力低下

テーピングは「自然に治るのを待つための固定手段」であり、根本的な改善策ではありません。

当院の捻挫施術の考え方

当院では、以下のような考え方で施術を行っています。

  • 固定・安静・筋トレは指示しない
  • 靱帯の柔軟性を直接施術で回復
  • 即効性(最短一回完治)のある手技療法を提供

実際に、松葉杖で来院された方が施術直後に走って帰るようなケースもあります。

まとめ

「古傷だから仕方ない」「癖になっているから仕方ない」と諦めていませんか?

何年経っていても、捻挫は施術すれば改善します。

他にもこんな感じで現状を諦めていませんか?

  • 長期間テーピングや固定を続けているが改善しない
  • 昔の捻挫がずっと違和感として残っている
  • 同じ箇所を何度も捻挫する

現在の治療方針に不安がある方は、セカンドオピニオンをおすすめします。